時は変わって2018年5月、私は再びポルトの街に降り立った。
今回はAJPワールドミーティングと新型車のコンセプトモデルの発表のためだ。
この時はエンデューロ世界選手権を見に行くためにロイヤルエンフィールドヒマラヤンでツーリングをしたことは既に別件で書いたのだが、もう一日空いた日に急遽トレールライドに行けることになった。
スケジュール的にも厳しいと思っていたし、友人のPAUROも忙しかったので難しいと思っていたが、ポルトのAJPディーラー、MOTORUARで話をしていると社長のお父さんがサスを改造したPR4の試運転に山に行くという。
一緒に行きたいか?との話になり、もちろん行きたいよ。となる。
でもマシンが・・・すぐにPAUROに連絡を取る。
マシンを貸してほしいと頼む。PAUROはすぐにOKしてくれて、自分用のKTM250EXC SIXDAYSを貸してくれて、すぐに持ってきてくれるという。
友人は本当にありがたい。ここでマシンが無いから諦めるなんて寂しすぎるが、友人の協力が無ければできないことだ。感謝。
私もすぐにホテルにヘルメット、ブーツ、ウエアを取りに行き準備を整える。
2016年式の新しいSIXDAYSは軽くて楽しそうなマシンだ。
またまたいつものガソリンスタンド。ここで燃料を満タンにしていつもの入り口から入る。ここは町と非日常の世界との境界のような場所である。
お父さんは60歳を超えているという。エンデューロのチャンピオンを取ったこともある人だと聞いていたが、やはり走りは綺麗だしペースも速いが丁寧だ。
そして、ポルトガル語しか話せないのでおいらの超片言のポルトガル語では不便なので、おもに走りでのコミュニケーションになる。
これができれば何とかなるのだ。
街を見下ろせる高台に出ると、二人で記念撮影。
まだまだトレールは入り口。ここからどんどん山に入り、ヒルクライムアタックや激坂下りをしながら奥に入り楽しんでいた。そして、いつものトレールのサービスエリアに到着。
写真の右側に見えているのがトレール、左がカフェである。
もちろん車で来れる道もあるのでトレールだけがアクセス路という訳ではないが、トレールから直結のカフェというのはオフロードライダーには嬉しい限りだ。
しかも日本でオフロードの格好でカフェに入ったら最低でも変な目で見られるし、泥だらけのブーツで入れば追い出されるだろう。
しかし、ここは室内もあるが、オープンカフェがメイン。ライダーに優しい設計のカフェだ。
ここでコーラを飲んで再び走り出し、この日も夕方6時までしっかり走ったのだった。
走り終えた頃にはお父さんとも仲良くなれて、走りを見ながらなんとなく話せているような気になってきたから不思議だ。
また一緒に走ろうと約束をして、ワインを飲みに行ってお開きとなった。
ここまで、魅力満載のポルトガルのトレールをまとめてきたが、オフロードライダーなら絶対にポルトガルに行けば楽しめる。
日本でのトレールや林道よりはるかに距離も走れるし、上手いライダーも多いため練習にもなる。
そして食べ物も美味しいし、観光しても楽しい場所がいっぱいだ。
ヨーロッパ旅行を計画しているライダーは少し足を延ばしてみることをお勧めする。