2018年6月18日月曜日

世界のオフロードバイク訪問記~ポルトガル トレール編 Vol.2


そして、同じ2016年の11月、再びポルトガルに向かった。

この時はPR7のデビュー発表がある。

PR7の話は別の機会ですることとして、今回はトレールの話をメインに進めていこう。
 
PR7の発表が終わった翌日はポルトガルの休日で、AJPに乗るポルトガルのエンデューロチャンピョン2人が仲間たちと走りに行くという。

DomingoBAJAポルトガルという、500kmレースのチャンピョン、EsousaはレッドブルXL-Largeの覇者である。



即答で、一緒に行かせてほしいと頼むと、できるだけ多くの仲間を呼ぼうという事になった。ポルトガルのライダーは本当に優しい。


マシンはAJP本社にPR4EXTREMEを借りることができた。

 当日は7人のポルトガルのエキスパート達が一緒に走ってくれた。

こんな経験ができるのもどんな場所でもどんな状況でもオフロードを走ることを忘れない自分の特権だと思う。

 さすがエキスパート達なのでペースは速いし、ライン取りも綺麗だ。自分の勉強になるし、とても楽しい。本気モードに入れてついて行く。




ハイペースで一山超えて、さらに高い山を目指す山の頂上に出た。
ここでみんなで記念撮影。ここからは道は急に険しくなる。ハードエンデューロの始まりだ。

PR4でハードエンデューロは好きなので、わくわくしてくる。
 
かなり険しい道を進んでいくが、ここは日本のAJPライダーの意地を見せてついて行く。



この周辺は本当に多彩なコース取りだ。

岩場のハードエンデューロを超えると、開けた天まで抜けるようなヒルクライム、沢登りまで全てのシチュエーションの走りが楽しめる。





この日は朝8時から午後2時半くらいまで走り、その後はライダーたちとピザを食べに行き、お開きとなった。


 ポルトガルのライダーたちは本当に楽しみ方が上手いのだ。

必ずカフェに寄って走り終えたらみんなで食事を楽しむ。

もちろん町の至る所にレストランやカフェがあるという事もあるが、いつでも食事を大切にするポルトガルならではだ。

道端に座りこんでコンビニ飯を食べるより、はるかにスマートでおしゃれである。

そして、日本を出る前から連絡をしていたPAUROを再び尋ねる。

PAUROは今回2日間のスケジュールを空けてくれて、2か所のオフロードツアーを準備してくれた。

 1日目はポルトから約120km離れたアマランテという町までほぼオフロードで走れるコースだ。今日の走行は約250kmという。

 アマランテは世界遺産にも登録されている教会のあるとても美しい町だ。

 この日はAJP PR52台、KTM350EXCとハスクバーナの4台でアマランテに向かう。

ハスクバーナはレースに出ているライダーが同行してくれる。
 
もちろんオフロードをメインに走るのでウインカーもミラーもナンバーも付いていない仕様で250kmの走行をできるのが本当に楽しみだ。
 
 朝、いつものガソリンスタンドで満タンにして走り出す。途中まで一緒に行くライダーと共にいつものトレールを抜けて、高速ダブルトラックを走っていく。

天気も良いし快適なトレールだ。




ポルトガルは本当にトレール天国で、PAUROが道を知っていることもあるが道路は横断する程度でほとんど走らない。

石畳の道やダート道、その脇にあるガレ場など走る所はいくらでもある。

 これだからオフロードバイクの良いマシンが育つのだと思う。

AJPはもちろん、KTMBETAも乗ってみるとマシンの性能というか、オフロードでの操作性や「運転し心地」を追求していることがよくわかる。

こんな場所で開発していればそのような設計になるのだろうし、軽くて「スポーツの道具」ということに主眼を置いていることがわかる。




今回も、主に走れるメンバーだったので途中でカフェ休憩や写真撮影をしながらでも、お昼にはアマランテに到着。





アマランテに到着して、レストランに入って昼食休憩をしっかりと取る。
そして、ガソリンを満タンにして帰路に就く。

 帰りは、来た道を戻るルートも多く、自然とみんなでペースがあがりちょっとしたレース状態になった。

先頭交代をしながら時に100キロ近く出す区間もある。

しかし、かなりのハイペースだがみんなスライドやアクセルターン、無駄なスロットルワークをしないため、道を荒らしていない。

飛ばしているのではなく圧倒的にスムーズなのだ。

狭い場所に人がいたらもちろん徐行して横断歩行者がいたらちゃんと止まる。

当たり前のことだが日本のライダーはできない人が多いように思う。

ハイスピードから綺麗に減速してコントロールできているし、周りが見えているから出来ていることだと思う。

やはり運転が上手いし練習もしっかりしているという事だと思う。

自分も走りながら、練習しておいて良かったと思った。

しっかりシフトダウン併用のブレーキングができなければ前走車に追突したり横断歩行者を轢いてしまう。

 さて、そんなハイペースなのであっという間に帰還、という訳もなく陽があるうちは遊ぶのがオフロードライダー。

途中でまだ時間があるということで、別の山に遊びに向かった。

こっちは土質路面の、牧場があるような場所。道のバリエーションは本当に豊かだ。各国からエンデューロの練習に来るのもうなずける。



そして走り終わったらお楽しみのビールタイム。

一緒に走ったライダーと、明日一緒に走る予定のライダーで夜の部を楽しんだのである。

 走って飲んで、国境も人種もないみんな仲良しのお友達である。

世界平和に少し貢献できたかな?



VOL.3へ続く

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