モトグッツィというメーカーですが1921年創業の現存するイタリアのバイクメーカーとしては最も長い歴史を有します。
英国車以外での初のマン島制覇、第2次大戦後の世界GPでの活躍等、MV アグスタとイメージをダブらせる方も多いのではないでしょうか。
成り立ちの経緯等は前日のブログとか色々と書籍が発刊されてるので例によって端折ります。
本題の縦置きVツインですが元々は4輪メーカーのフィアット製スポーツカーに搭載される予定だったそうですが、その計画が頓挫してしまい宙に浮いていた所へイタリア警察から「大排気量の白バイが欲しい」との要請があったそうです。
丁度良い具合に700㏄ツインがあったもんです。
しかも元々自動車用として造られていたので低速~高速までしっかりとトルクも出ていて直進安定性にも優れていたり、シャフトドライブなので重いけど堅牢な作りが功を奏して西ドイツのBMWと並んで欧州各国で官公庁の正式車両として採用されました。
そういえば工場長も大好きな「ダーティーハリー2」に登場する悪役白バイトリオの1人もグッツィに乗ってましたねぇ。
今回入荷したGRISOも結構アヴァンギャルドな外観であまり見かけませんね。
今は400㏄のラインナップはありませんが、750㏄のV7シリーズはクラシックな外観でヤマハのSR400のカスタムからのお乗換えを検討している方も多いと聞きます。
時流に乗った、というより時代がグッツィに追いついた感じもします(褒めすぎ?)。
共通の乗り味としてはドゥカティと同じ270度クランクなのですが、重量のあるフライホイールを採用しているので比較的低回転でもドゥロロロロ~と走ります。
ニュートラル時にブリッピングすると車体が右にグンっと傾く事に違和感を覚えるかもしれませんが、走り始めると全然気になりません。
また、巡航している時もスロットルにあまり気を使わなくても速度をキープできるので長距離を走った後の疲労感も少ないと思います。
さらに1200㏄はスロットルをガッと開けた時、いかにも「ビッグツイン」らしく気持ち良い加速を感じるでしょう。
同じ縦置きエンジン、シャフトドライブのBMWと比較すると精密で完成度の高いBMW、とても個性的で人間くささの残るモトグッツィという感じではないでしょうか。
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